オルタナティブスペースとは??を聞いて

mermaid01012006-11-20

昨日、アウトラウンジさんというアートスペースがはいっているビルが解体されるということで、最終日のイベントをされていました。
http://www.h5.dion.ne.jp/~olounge/
オルタナティブスペースとは?」という題材で

銀座でギャラリーをされている森さん
アウトラウンジのオーナーさん
アペルのオーナー高橋さん
アートランドの佐久間さん
300日画廊の佐藤さん
ラフトの来住さん


などなどでお話をされていました。

お話は、自己紹介にはじまって、みんなでの話し合いみたいな形へと進んでいきました。
それぞれのギャラリーの考えがぽわぽわっと浮かんできたのは、みんなでの話し合いへとなったときでした。

まず最初は、オルタナティブスペースというものについて、今は死語のようになっている。何故、話がおこなわれるのか??
といったことからはじまりました。
確かに、私がギャラリーをはじめようとした2年ほどまえ、オルタナティブという言葉を使おうとしたら、そのことばは使わない方が良いといっていた人が、何人かいました。その時には、その意味が分からなかったのですが。。。
オルタナティブであるということは、メインがあって、メインでないところにあるものたちをひろっていく場所??という意味だったのでしょうか。それが、現在では、メインの部分も曖昧になっていて、オルタナティブという言葉自体が死語のようになっているといったお話がありました。


話は進んでいき、300日画廊の佐藤さんのご意見で、「企画展示でないと責任が持てない」というお話がありました。
なんとなく、貸しギャラリーもやっている私は、この言葉に私は、違和感を感じつつお話しを聞いていました。
私は、貸しギャラリーには、ここ川口という場所では、発表する場所があっとうてきに少なく。町の中への文化発信をしたい人たちへの場所の提供は大切だし、意義のあることだと考えています。
すると、銀座のギャラリーオーナー森さんは、「企画展示には、作品づくりにギャラリーがはいるということになる。例えば、ここに赤をいれろみたいなことも言ってしまうということだそう。。。安易な企画や素人企画が、最近では増えているけれども。自分がアドバイスした作家で、のびていった人が大勢いる。貸しギャラリーの存在は、日本独特のものだけれども。やはり、必要である。。。作家さんたちが自分のスタイルをつくる場所である」とおしゃられていました。
なんとなく、自分とは、また違った意味で、貸しギャラリーの存在を大切だと思っているのだなと感じました。


話は、移っていって。
なぜ、やっているのか。。。といったお話もありました。
アウトラウンジオーナーさんは、「自分の発表するスペースを最初はつくった。それが、他の人にもかしたり、企画をしたりするようになっていった」とお話されていました。
ラフトのオーナーさんは、「両親がたまたまつくったのがきっかけ。今は、色々な年の人が集まって、文化中心にコミュニケーションがとれるような場所が作れたら良いと思う」とお話されていました。
高橋さんは、従来必要だと思っていたスタイルが、本当に必要なのか疑問に思ったというお話もされていました。
また、続けようとおもうことは、やめることにもなるというお話をされていて、この言葉にも驚きました。
佐藤さんは、「自分はアーティストだし、自分がアーティストだったらやりたいと思えるような場所を作った」と言い切っていました。
なんとなしに、この言葉は、すごい言い切っていて、かっこ良いと思いました。


これらの言葉を聞いて、ハッと思ったのは。
「masuii」は、建築事務所の会社が市内に対して文化発信をすることを目的に作られた非営利のアートギャラリーで。
地域と芸術との結びつきというのを大切に考える場所でもあると思いました。
ただ、スペースが建築家が設計した場所ということで、展示のために大掛かりな変化などをするということは難しいスペースとなっていて、
それをお互いに楽しむような展示となってほしかったり、それを生かせるような展示となってくれればと思っていたりします。
そんな中で、これが出来るほどの力ははないかもしれませんが、何かを試みたい人の冒険出来る場所になれればとも思っています。


お話を聞いていて、自分自身が分かってくるというか。。。見えてくるような感じがして、非常に面白いお話でした。
アートプロデューサーやアーティストのお話を聞くことはあっても
ギャラリーを運営する立場の人のお話を聞くのは初めてだったような気がします。。。

本当は、その後の、パフォーマンスを見たかったのですが、もう時計は22時30分。。。
その日のじゅうに帰らなければと。。。
後ろ髪ひかれながら、帰宅しました。(泣)