あすからの展示  ディファレントディメンジョン.覆われた風景

柳田亮さんの個展。お越しいただきましてありがとうございました。
来週からの展覧会のお知らせをさせていただきます

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2012年6月4日(月)〜10日(日)  ディファレントディメンジョン.覆われた風景
11:00−20:00 最終日16:30

「ディファレントディメンジョン . 覆われた風景」

私に見えているのは境界。
光と色、形と大きさ、光と影、現在と過去。
自分とカメラとの間にも距離があり。
画像が反転し浮かび上がる瞬間。
太陽の光が眩しい道を歩いていた。いつもの見慣れた風景、道すがらの途中に見えていたはずのものが僅 かな記憶としてしか残っていなかった。後ろを振り返りそのまま目を閉じると、暑さと電車の走り去る 音、そして網膜の裏側に見えないはずの何かが光ったり、暗闇の中へ消えていったりする残像としてだけ が残っていた。まばゆい光と遮る影が心のどこかに強い印象を残こしたままに、今回の制作を始めること にしました。
私にとって写真とは体験を重ねていくことで繋がっていきます。レンズを通して見えるシャープな現実の 上に、自己を投影することで、ものとの境界がぼんやりと映りはじめ、脳裏に浮かんだ光が大きくなって 黒い影が覆い被さっていきます。カメラの前にある全てを等価に記録した写真。ありのままの現実と言葉 にならない体験の境界を私はなんども往復し、自分の感情の機微が掘り起こされ、有機的な風景へと近づ くいていくために作品を作り上げていきます。私は写真を使って虚実の境界を行き来きしたいのです。
ものは太陽の光が反射することでその存在をあらわにしますが、映像は私にとって日常の片隅に浮かんで は消えていく、薄い膜に投影される光と色の様なものです。 写真は、心の光が交差しなかったために印象 という抽象に置き換わった存在であり、もっと軽く、薄く、消えていってしまうものなのだと感じながら 制作を続けています。
村井旬(写真作家)


村井旬 プロフィール

東京都に生まれる、ペンシルバニア州テンプル大学卒業。2002年より発表を始め、これまでに個展・グループ展を開催してきた。展示の他に、府中市美術館や各ギャラリーなどにてワークショップなどの開催やアートプログラム青 梅の事務局なども行う。

*主な(個展)・(グループ展)、アートプロジェクト
2011 村井旬個展 意識の彼方は ますいいリビングカンパニー町田分室・ショーウインドーギャラリー アート in はむら展 VII ゆとろぎ美術館 -(グループ展)羽村市生涯学習センターゆとろぎ 東京
2010 Unknownpossibility02 -(グループ展)新宿眼科画廊 東京
Unexpected -(グループ展)新宿眼科画廊 東京
2009 Photo Cruising Kawaguchi -(グループ展)masuii R.D.R 神奈川
THE LIBRARY 2009 -(グループ展)トキ・アートスペース 東京
ソウルインターナショナル エキジビション - (グループ展)HWABONG Gallery ソウル